経営者メッセージ

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2011月12月27日

SEMからデジタルマーケティングエージェンシーへ

株式会社アイレップ

紺野俊介(敬称略)

代表取締役社長CEO: 紺野俊介

横浜市立大学卒業後、EDS Japan(現日本ヒューレット・パッカード)を経て、SEMを専業とするインターネット広告代理店の株式会社アイレップ入社。取締役インターネットマーケティング部長、専務取締役歴任ののち、2011年1月、代表取締役社長CEOに就任。主な著書に「スマートフォンチャンス!」「検索連動型広告を成功に導くSEM戦略」(インプレスジャパン刊)等がある。

──まず、現在のインターネット広告業界をどのようにみていますか。

紺野 今年は震災もあって広告業界全般ということでは縮小傾向でしたが、デジタル分野に関しては順調に拡大しています。これまでオフラインでしかサービスを提供してこなかった企業がデジタルに切り替えていくといった新しいサービスも出続けていますので、今後も高い成長を続けていくと考えています。

──そうした中で御社が重点を入れた事業は何ですか。

紺野 当社のコア事業は「検索」というユーザーの行動を分析し、そのデータをもとに広告と技術を使って企業とユーザーとの接点を持たせるというところにあります。現在はスマートフォンのようにデバイスが多岐にわたり、ユーザーのリテラシーも上がっているため、行動も変化しています。こうしたユーザー行動の変化を企業側が理解していくことが、ビジネスチャンスにつながると考えていますので、我々は引き続きユーザーの行動を分析しサービスを提供していくということを重点的に取り組んでいました。また、「SEM専業代理店トップからSEM国内代理店トップおよびグローバルファームへの進出」「サーチマーケティングの専門家からデジタルマーケティングの専門家への転換」「運用型ディスプレイ広告市場への挑戦」という中期経営計画に沿った重点戦略にも取り組みました。

──重点戦略の進捗状況についてお聞かせください。

紺野 まず、ブレインパッド社と共同で、ユーザーの行動分析から運用までのデジタルマーケティング全体の統合管理を実現するプラットフォーム「Marketia」を開発しました。これにより複数のアドネットワークの商材を組み合わせて相乗効果の現れるクロスメディアでのサービス提供につながるほか、大幅な効率化・自動化にもなるため、これまで取引の少なかった自社でリスティング広告の運用を行うような中堅・中小企業への取引が拡大すると期待しています。また、グローバル展開に関しては日本の企業が海外に出て行くケース、特に進出が増えている中国では北京に拠点を設けて、ローカルサポートなどを手掛けています。

──デジタルマーケティングの専門家へということに関しては?

紺野 当社は「検索」という分野に特化した広告と技術においては、日本ではトップレベルのノウハウを持ち、社員もそれを学ぶスキームはできています。しかし、会社をワンステップ上げようとすると、様々な広告のメニューを知らなければならないし、データの見方から変えなければなりません。そこで現在は、アドネットワークとスマートフォンに関してそれぞれ別働隊を作り、専門性を持つ部署を会社の中に作りました。将来的にはこれらのノウハウを融合させ、企業のデジタルマーケティング活動全体を最適化する、我々が目指す「デジタルマーケティングエージェンシー」への展開を図る方針です。

──サーチ発運用型のディスプレイ広告市場への挑戦に関してはいかがでしょうか。

紺野 アドネットワークの進化で、これまでのメディア媒体単位の配信の最適化から、ユーザー単位への配信の最適化が可能になり、新しいディスプレイ広告市場が拡大してきています。顧客は効果があるところに広告を出したいので、当社も様々なノウハウを融合させ、この分野を強力に進めていきます。

──レリバンシー・プラスの連結子会社化についてお聞かせください。

紺野 レリバンシー・プラスに関しては、もともとナショナルクライアントを取り込みたいということで設立しましたが、連結子会社化することでリソースを最適化することができますし、これからさらにナショナルクライアントを開拓していくことで、当社の伸びシロにつながると考えています。一方、DACとの連携強化ですが、DACの持つアドテクノロジーと当社の持つSEM関連のテクノロジーの融合などで連携の強化を図れると考えています。

──11年9月期は売上高・経常利益とも過去最高となりましたが、中期的な目標をお聞かせください。

紺野 11年9月期は、リスティング広告など主要サービスの売上高が好調に推移しました。また、中期計画では、2014年3月期に売上高380億円、経常利益13億1000万円を目指しています。株主還元についても業界水準などを考慮したうえで、きちんと配当をしていきたいと思います。

──どうもありがとうございました。
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